コーニッシュ5は、社がBMW社に身売りされる前の、聖地「クルー工場」で、ロールスロイスエンジン製を積み生産された、最後のロールスロイスです。
コーニッシュ4迄は、60年代と全く同じハンドメイドで作られていました。
クルー工場では、コーニッシュの注文が入ると、ビス部門でその車にのためのビスが作られ始めます。
ビスに関して言えば、ロールスロイス社は、創業時に他社に注文したビスが粗末だったため、自社で全て作ることにしました。
Fhロイスさんは、このビスを作らせても、ごく初期からの熟練職人、ホールデンバイや、プラットフォードより、正確に加工したそうです。また、加工された部品一点一点を、拡大鏡で見て、少しでも傷がある物を見つけると、それを作った職人を首にしたそうです。
さて、このクルー工場には、ビスから始まり、アルミを叩いて加工する職人、ウォールナットをスライスして形にする職人、コノリーレザーを裁断縫製する職人など、あらゆる熟練職人がいたそうです。
車生産は、もうロボットの時代です。コーニッシュ4が生産終える頃は、もうコーチビルドが生き残れる時代では、ありません。ですから、コーニッシュ5の生産を始める2000年には、マリナーパークワード専用工場、ウイルステン工場はすでに無く、この熟練職人たちは、ロールスロイス・クルー工場内で働いていま。
さて、コーニッシュ5のお話は、次回にさせていただきます。