コーニシュ物語⑧:フライイングレディ(2)

 皆様こんにちは、

前回はニケの像の話から、それが置いてあるルーブル美術館の話に脱線しましたので、元に戻します。

 

 ニケは、ギリシャ語の日本語読みで、フランス語ではVictoire de Samothrace 英語ではWinged Victoryで、ニーケーとも呼ばれます。スポーツ用品メーカーのナイキは、この名を会社名として使用し、そのロゴマークはニケの背中に生えている羽をイメージして作られました。

 ニケは英語等の呼び名の通り勝利の女神で、ルーブル美術館ある像は、元は紀元前190年シリアとの戦いに勝利したロドス島の人々が、サモスラキ島にその気持ちと感謝の印として建てたものです。

 1863年フランス領事シャルル•シャンポアゾがその胴体を発見、続いて118片の断片も見つかり、復元されて1884年にルーブル美術館のダリューの階段に展示されました。背中に羽の生えた勝利の女神が、船の舳先に降り立った様を表現した、美しい白大理石の像で、動的な姿と、巧みな「ひだ」の表現でギリシャ彫刻の最高傑作の一つとされています。

 ロドス島と言えば世界7不思議の一つとされる「ロドス島の巨像」があった事でも有名です。これは鉄骨の骨組みの上に青銅で外装を仕上げたもので、高さ35m台座を含めると50mという、ニューヨークの自由の女神に匹敵する大きさあったそうですが、建立から58年後に地震により倒壊したという事です。前304年、マケドニア、アンティゴノスの攻撃に耐え抜き和平の後、敵の残していった大量の武器を元手に建造されたもの言われています。因みに奈良の大仏の高さは14.7mですが、一体の銅の鋳物で、この張りぼての巨像に負けてないと、日本人として筆者は思います。

 ロドス島は、ヨーロッパ、エジプト、トルコという、三大陸の交易の中心地として、この時代経済的にだけでなく文化的にも繁栄し、このような素晴らしい芸術作品が生まれたわけですけど、その代償として何度も他国からの侵略にさらされていたわけです。